ABOUT

KILIM*キリム
キリムとは遊牧民に伝わる綴織の敷物です。
遥か昔から母から娘へと伝承されてきたキリムには女性たちの暗号のような想い、祈り、メッセージをモチーフに込めて綴られています。

シンプルな技法なので、誰にでも織ることができ、織れば織るほど奥深い魅力がつまっています。

2019年10月18日にキリムの技法書
「はじめての、小さなキリムと小物たち」(日本文芸社)を上梓いたしました。
この本を通しご縁のあった方々に、キリム織りを楽しんでいただくため、特注のオリジナル糸を販売いたします。

張力が要のタテ糸はつやのある羊の毛でしっかりとした撚りの強い少し細め(3.2/2)の強撚糸です。

また、ヨコ糸はトルコの草木染めの糸を見本に、化学染料で染めた山岳地帯の羊の毛(3/3)で、初心者にも織りやすいよう太めの糸にしています。

キリム用に作りましたが、絨毯はもちろんのこと、紐織りや組紐などにも適しています。
ただし、日本で少量ずつ染めてもらっていますので、同じ色番でも色味が毎回微妙に(たまにはかなり)異なります。
キリム的には色が微妙に変わることで染めむらのような良い効果がでるので、色味が変わることを肯定的にとらえています。
「ラッキー!」と。

「完璧なのは神様だけ」という思想を受け入れ、キリム織りをのびのびと楽しんでいただけましたら、幸いです。

織り機は、キャンパス用の木枠F8をオススメしていますが、しっかりした木枠があれば、他の物でも代用できます。
大きさは小さすぎると安定性が悪いので織りにくく、また大きすぎるとタテ糸の強さを調整するのが難しくなります。

ヨコ糸を打ち込むための道具「くし」は、ダルマの織り機「絵織亜」のクシを使っていますが、アフロコームやフォークなどでも代用できます。

どうぞ、遊牧の民のゆびで織るキリムの世界をお愉しみください。

Koyun 由紀子