2020/09/28 21:12

みなさん、こんにちは!

お元気ですか?

今日はヨコ糸についてお伝えします。
Koyunオリジナル糸3/3は、トルコの草木染めの糸を見本に化学染料で染めた山岳地帯の羊の毛(3/3※3番手3本撚り)糸です。
現地では、3本撚りの1本くらいの細い単糸(1本の撚り糸)で織られていますが、最初から細い糸を使うと、
なかなか織りあがらず、ギブアップしてしまうので、初心者にも織りやすいよう3本撚りの太めの糸にしています。

日本で少量ずつ染めてもらっていますので、同じ色番でも色味が毎回微妙に(たまにはかなり)異なります。
最近染め屋さんが変わり、改めて見本の草木染糸を新調してお願いしましたので、色が安定していません。
毎回びっくりするほど違ったりします。

でも、キリム的には色が変わることで染めむらのような良い効果がでるので、トルコ的に変わることを肯定的にとらえています。
トルコではわざとムラが出るように染めるのですが、日本ではムラありは不良品となるので、なかなかトルコ的にはなりません。
だけど、この染めるたびに微妙に違うことを色数増えた!とプラス思考で受け入れることで、トルコ的な人格になっていくのです(トルコ的に流してください)。
遊牧民のキリムに近づこう作戦です!

例えば、下の画像のように、
左2本は薄黄、右2本は赤茶
ずいぶん違いますが、どちらも同じキリムで使うと染めむらのような効果が出るのです。

「はじめての、小さなキリムと小物たち」の中のキリムたちもそのような使い方をしていることが、よく見るとわかってくると思います。
色が均一でないほうが深みが出るのです。

また、この染め色が違うことで、38色もあるため、
下の画像の左、こげ茶と茶紫が微妙な差であったり、
右側の濃藍、青、藍も微妙な差ですよね。
今の朱もオレンジが強く、柿と近い色になっています。
これらを混ぜて使うなど、頭を柔らかくして、自分の中の既成概念を取っ払って、
固まった心をどんどん解放してください。

遊牧民のキリムの魅力は、そのおおらかさです。
図面なく織るので、図像が途中で変わったり、色がなくなって突然変えたり、
「ま、いっか」と、今できることにどんどん変えてゆく。

日本人的には難しいのだけれど、
キリム織りを通して、変わることで見えてくる新たな世界や新たな自分を愉しんでいただけましたら幸いです。

メッセージ、コメントお待ちしています!

Koyun 由紀子